2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

家守が守っているもの 梨木香歩『家守綺譚』

家守綺譚 (新潮文庫)作者:香歩, 梨木新潮社Amazon ボートで湖に出たまま行方不明になった学生時代の親友高堂の家に「家守」として住み込むことになった駆け出しの物書き綿貫征四郎(=私)は、その家で亡き友、狐狸や小鬼、河童、植物の精など、つぎつぎと不…

市井の人々と言葉 岩阪恵子『淀川にちかい町から』

淀川にちかい町から (講談社文芸文庫)作者:岩阪 恵子講談社Amazonなにしろそのときぼくは『ドグラ・マグラ』を読んでたものだから、岩阪恵子(初めて耳にした作家、文庫の年譜を見て「清岡卓行の奥さんなんだ」とつぶやきはしたものの)を勧められてもあまり…